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腕時計、メタルバンドの長さ調整

  • バク
  • 2017年1月17日
  • 読了時間: 4分

今回は腕時計のバンド調整のやり方をご紹介したいと思います。

バンド調整は、ホームセンターに行くと専用工具セットが1000円弱で売っています。

セット内容は左上からバネピン外し用ポンチ、打ちつけ用ポンチ三本、スクリュー式ポンチ、固定台です。

これ以外にハンマーが必要です。

早速調整していきます。今回は上の二本の腕時計を調整します。

左がセイコー社製、バンドの止め方はCリング方式

右がsimoncarter社製、バンドの止め方は割りピン方式(別名:ヘアーピン方式)

ピン止め方式はこの二つの方法が一般的です。

見分け方はピンの断面が割れているかどうかです。

価格で言うと、だいたい60,000円以上する時計はCリング方式が採用されるようです。

まず右の紫色がレアな腕時計から見ていきましょう。

かなりブカブカです。

ここでどの部品を何個取るかを考えます。今回は4っつ取ることにしました。4つと言っても取る部分の両端2カ所をとるだけなので、何個取っても手間は変わりません。

そして、どこをとるかですが、ここにポイントがあります。できるだけ文字盤の6の数字の方を多く取ります。理由はのちほどご説明します。

まず作業しやすいようにバンドからバックルの部分を外します。ここはほとんどの時計がバネピンで取り付けられています。バネピンは両端を押すと引っ込むようになっているので押し込んでずらすだけです。突っ張り棒みたいなものですので簡単に外れます。

上の写真をよくご覧ください。バンドの裏面に上向きの矢印がついているのがお分かり頂けるでしょうか。これがバンドのピンを抜く方向です。これを間違えるとバンドが壊れてしまうので要注意ポイントです。

この場合下からポンチを差し込んで上に抜けます。入れるときはその逆で上から差し込みます。

さて次にバンド部分を外します。

まずスクリュー式ポンチを穴に突き刺してグルグル回します。すると簡単に取れます。割りピンの場合はある程度抜けると、手で簡単に抜けます。

これを繰り返し、こまを外したら、はずしたピンを元の方向に気をつけて戻すだけです。

写真をよく見て頂くと分かるのですが、真ん中で割れています。ヘアーピンと似ているのでヘアーピンと言ったり、割れているので割りピンと言われています。割れているのでピンの断面に線が入ります。

できました。

でもちょっと上によっています。これがさっき書いた文字盤の6の方のこまを多めに取る理由です。文字盤の12の方をとると、この写真のように上にずれてしまうのです。

6の方のこまを一個取って12の方を一個増やしました。文字盤が真ん中にきたのでこれで完成です。

次にもう一個の時計です。これはcリング方式です。

cリングの場合スクリューである程度抜いても、手では抜けません。

固定してポンチを差し込みハンマーで叩くことにしました。

ここで問題が発生しました。ポンチより穴が小さくて入らないのです。

ホームセンターで0.8ミリのポンチを探し購入しました。付属はすべて1ミリでした。なぜ同じのが三つ?はこれからも謎です。これが一本300円くらい

ついでにハンマーも買いました。できるだけ小さいもので、片方がプラスチックになっているものを選びます。傷つけたくないものに叩き込むときにこのプラスチックの方を使います。700円くらいです。

外すと中からちっさい部品が現れました。これの断面がCの形なので、Cリングと言うようです。 失くさないように注意しましょう。

この写真の向きに入っていました。いちばん右はバネピンで、バックルとくっついていた部分です。

こちらの時計は位置の調整と半コマ分減らしました。

完成です。

いかがでしたか?少しでも参考になれば幸いです。最初は少し戸惑うかもしれませんが、分かってしまえばすごく簡単です。

うちのお客様にはサービスで調整します。もちろんご自身でされる場合は、この道具セットをお貸ししています。

※注意

小さい部品が多いのでくれぐれも失くさないように気をつけて作業してください。

作業は自己責任で行ってください。

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